2010.04.01 (Thu)
James Brown
ジェイムズ・ブラウン
本名 ジェイムズ・ジョセフ・ブラウン・Jr.
初めてJames Brownの音楽を聴いたのは高校生の頃だった。オレには兄が二人いるのだが、一番上の兄の部屋から聴こえてくる音楽は、あるときはアリスだったり、そう かと思えば、LoudnessやScorpionsが聴こえてきたり、かと思えば、A.R.B.やThe ModsやThe Roosters、そして1週間後にはNew Orderが大音量で聴こえてきたり、といま考えるととても面白い環境だった。
そんな中、いままで聴いたことのなかった60年代のリズム&ブルースが聴こえてくるようになり、Otis ReddingやSam Cooke、Solomon Byrke、Don Covayと名シンガーの名曲が詰まった編集テープがよく聴こえてくるようになった。この時期の音楽経験が、いまの自分の音楽的な基礎に なっているのは間違いのないことだ。そのカセットテープの中に、James Brownの「Try Me」も収録されていた。映画「ロッキー4」の大ヒットで当時流行っていた「Livin' In America」のようなド派手なパフォーマンスこそないものの、「Try Me」という曲は、リズム&ブルースやソウル・ミュージックに興味を持ちはじめた普通の高校生をノックアウトするには十分すぎる曲だった。
James Brownのイメージというとやはり「Cold Sweat」や「I Got You」、「Sex Machine」、などファンキーな曲のイメージが真っ先に浮かぶと思うのだが、「Try Me」などに代表されるバラードの名曲も数多く、ここで、シングルカットはされてはいるがあまり知られていない名曲を紹介してみよう。
「この曲はもっとヒットするはずだった」と、自身の自叙伝「俺がJBだ!」にも書いている通り、素晴らしい名曲だ。とは言うものの、オレもこの本を読んで から聴き直した一人です。すいません、ブラウンさん。「ビッグヒットになったはずだが、いろいろなことがうまくいかなかった」というのと 、James Brown本人も強い思い入れがあって、この曲はJames Brownの音楽人生の中で、合計5回も録音されているとのことだ。しかしオレが知っているのは3バージョンだけ。あとの2つはどんなんなんやろか?どのバージョンも好きだが、やはり最初に吹き込まれたものを一番よく聴いている気がするなぁ。
この曲はもう、本当に本当に、本当に名曲だ!収録されているアルバム「I Can't Stand Myself」が一番好きな理由も、この曲が入っているからとも言えてしまうくらい大大大好きな曲!!!盟友Bobby Byrdとのデュエットというスタイルで進んで行くのだが、ハイライトはなんと言っても、Otis ReddingやSam&Daveの曲のタイトル、自身の曲のタイトルを歌詞に盛り込んでBobby Byrdとの掛け合いになっていくエンディング!何度聴いても胸が熱くなってしまう名曲だ。
ここでその大名盤も紹介することに。
ーI Can't Stand Myselfー
アルバムタイトル曲は高校生の頃に初めて 聴いて以来、いまだに練習曲の一つに入っている。この曲のバックを務めるのはナッシュビル出身のThe Dappsという白人のバンド(彼らがバックを務めた曲はこの曲以外にも多数存在)なんだが、 この曲は数々のヒット曲と違い、ドラム、ベース、ギター、オルガンととてもシンプルな楽器構成で成り立っており、 ホーンセクションが全く入っていないというのもあって、James Brownがロックバンドをバックにシャウトしているようにも聴こえてくるのがおもしろい!(この曲のコンプリートバージョンが「Foundations Of Funk~A Brand New Bag: 1964~1969」で聴ける)「When Did You Take Your Love Away From Me」もおそらくこの編成で録音されていると思われる。他にも「Get It Together」や「There Was A Time」、ファンキー・インストゥルメンタル「Soul Of J.B.」(2009年、Great Meeting 3で演奏した!)も収録されている。「Time After Time」はアナログ盤とCDではバージョンが異なっているのはなんでだろう。
ーIt's A Motherー
実はこのアルバムの存在を知ったのは、つい数年前。レコードは高すぎたし、CD化もずーっとされてなかったのもあって、全然聴いていなかったのだが(すい ません、言い訳です)、いまのいままで聴いていなかった自分を本当に後悔しまくった素晴らしいアルバム!なんせ、1曲目の「Mother Popcorn」を聴いたときは気絶するかと思った!!!!!(CD Box Set「Star Time」には、この曲のコンプリートバージョンが収録されている!)ドラマーはファンキー・ドラマーこと、Clyde Stubblefieldだ。「Cold Sweat」や「I Got The Feelin'」、「Funky Drummer」などJames Brownのイメージする、「ファンキー・ミュージック」を発展させる上で、素晴らしいドラムを叩いたドラマーだ。この人がいなかったら、いまの音楽は もっと退屈なものになっていたんじゃないかと思わせるくらい、重要なことをしてきた人だとオレは思っている。そんなClyde Stubblefieldのスーパープレイがこのアルバムでは存分に堪能できる。しかし厄介なことに、現時点では、またもや入手困難になっているのが実に 悲しいことだ。
ーIn The Jungle Grooveー
このアルバムは1986年に編集されたものなので、オリジナルアルバムではないのだが、内容は本当に素晴らしい!先ほど紹介したファンキー・ドラマー、 Clyde Stubblefieldに加え、John "Jabo" Starks、それにMelvin Parker(Sax奏者、Maceo Parkerのお兄さん!)とJames Brownには欠かすことのできない3大ドラマーのプレイが、この1枚で感じることができる!サンプリングされまくった「Funky Drummer」が収録されているのもあり、このアルバムはいまだに大人気だ。William "Bootsy" Collinsを筆頭とした、オリジナルJ.B.'sの演奏も存分に感じて欲しい。現在はジャケットもカラーになり、1曲追加されたものがリリースされて いる。
2006年の12月に天国に旅立ってしまったJames Brown。
「The Godfather Of Soul」の残してくれた偉大な曲の数々は、永遠に受け継がれていくのは間違いのないこと。
2010.3.31.
ー 参考文献ー
・ジェームズ・ブラウン自叙伝
「俺がJ.B.だ!」 ジェームス・ブラウン ブルース・タッカー著
・レコードコレクターズ増刊
「ジェイムズ・ブラウン〜永遠のファンキー・プレジデント〜」
本名 ジェイムズ・ジョセフ・ブラウン・Jr.
初めてJames Brownの音楽を聴いたのは高校生の頃だった。オレには兄が二人いるのだが、一番上の兄の部屋から聴こえてくる音楽は、あるときはアリスだったり、そう かと思えば、LoudnessやScorpionsが聴こえてきたり、かと思えば、A.R.B.やThe ModsやThe Roosters、そして1週間後にはNew Orderが大音量で聴こえてきたり、といま考えるととても面白い環境だった。
そんな中、いままで聴いたことのなかった60年代のリズム&ブルースが聴こえてくるようになり、Otis ReddingやSam Cooke、Solomon Byrke、Don Covayと名シンガーの名曲が詰まった編集テープがよく聴こえてくるようになった。この時期の音楽経験が、いまの自分の音楽的な基礎に なっているのは間違いのないことだ。そのカセットテープの中に、James Brownの「Try Me」も収録されていた。映画「ロッキー4」の大ヒットで当時流行っていた「Livin' In America」のようなド派手なパフォーマンスこそないものの、「Try Me」という曲は、リズム&ブルースやソウル・ミュージックに興味を持ちはじめた普通の高校生をノックアウトするには十分すぎる曲だった。
James Brownのイメージというとやはり「Cold Sweat」や「I Got You」、「Sex Machine」、などファンキーな曲のイメージが真っ先に浮かぶと思うのだが、「Try Me」などに代表されるバラードの名曲も数多く、ここで、シングルカットはされてはいるがあまり知られていない名曲を紹介してみよう。
「Just Won't Do Right」 | |
Album- | Please, Please, Please |
The Singles Vol.3 | |
The Singles Vol.7(メインVo.はLyn Collins) |
「この曲はもっとヒットするはずだった」と、自身の自叙伝「俺がJBだ!」にも書いている通り、素晴らしい名曲だ。とは言うものの、オレもこの本を読んで から聴き直した一人です。すいません、ブラウンさん。「ビッグヒットになったはずだが、いろいろなことがうまくいかなかった」というのと 、James Brown本人も強い思い入れがあって、この曲はJames Brownの音楽人生の中で、合計5回も録音されているとのことだ。しかしオレが知っているのは3バージョンだけ。あとの2つはどんなんなんやろか?どのバージョンも好きだが、やはり最初に吹き込まれたものを一番よく聴いている気がするなぁ。
「You've Got To Change Your Mind」 | |
Album- | I Can't Stand Myself |
Singles Vol.5 |
この曲はもう、本当に本当に、本当に名曲だ!収録されているアルバム「I Can't Stand Myself」が一番好きな理由も、この曲が入っているからとも言えてしまうくらい大大大好きな曲!!!盟友Bobby Byrdとのデュエットというスタイルで進んで行くのだが、ハイライトはなんと言っても、Otis ReddingやSam&Daveの曲のタイトル、自身の曲のタイトルを歌詞に盛り込んでBobby Byrdとの掛け合いになっていくエンディング!何度聴いても胸が熱くなってしまう名曲だ。
ここでその大名盤も紹介することに。
ーI Can't Stand Myselfー
アルバムタイトル曲は高校生の頃に初めて 聴いて以来、いまだに練習曲の一つに入っている。この曲のバックを務めるのはナッシュビル出身のThe Dappsという白人のバンド(彼らがバックを務めた曲はこの曲以外にも多数存在)なんだが、 この曲は数々のヒット曲と違い、ドラム、ベース、ギター、オルガンととてもシンプルな楽器構成で成り立っており、 ホーンセクションが全く入っていないというのもあって、James Brownがロックバンドをバックにシャウトしているようにも聴こえてくるのがおもしろい!(この曲のコンプリートバージョンが「Foundations Of Funk~A Brand New Bag: 1964~1969」で聴ける)「When Did You Take Your Love Away From Me」もおそらくこの編成で録音されていると思われる。他にも「Get It Together」や「There Was A Time」、ファンキー・インストゥルメンタル「Soul Of J.B.」(2009年、Great Meeting 3で演奏した!)も収録されている。「Time After Time」はアナログ盤とCDではバージョンが異なっているのはなんでだろう。
ーIt's A Motherー
実はこのアルバムの存在を知ったのは、つい数年前。レコードは高すぎたし、CD化もずーっとされてなかったのもあって、全然聴いていなかったのだが(すい ません、言い訳です)、いまのいままで聴いていなかった自分を本当に後悔しまくった素晴らしいアルバム!なんせ、1曲目の「Mother Popcorn」を聴いたときは気絶するかと思った!!!!!(CD Box Set「Star Time」には、この曲のコンプリートバージョンが収録されている!)ドラマーはファンキー・ドラマーこと、Clyde Stubblefieldだ。「Cold Sweat」や「I Got The Feelin'」、「Funky Drummer」などJames Brownのイメージする、「ファンキー・ミュージック」を発展させる上で、素晴らしいドラムを叩いたドラマーだ。この人がいなかったら、いまの音楽は もっと退屈なものになっていたんじゃないかと思わせるくらい、重要なことをしてきた人だとオレは思っている。そんなClyde Stubblefieldのスーパープレイがこのアルバムでは存分に堪能できる。しかし厄介なことに、現時点では、またもや入手困難になっているのが実に 悲しいことだ。
ーIn The Jungle Grooveー
このアルバムは1986年に編集されたものなので、オリジナルアルバムではないのだが、内容は本当に素晴らしい!先ほど紹介したファンキー・ドラマー、 Clyde Stubblefieldに加え、John "Jabo" Starks、それにMelvin Parker(Sax奏者、Maceo Parkerのお兄さん!)とJames Brownには欠かすことのできない3大ドラマーのプレイが、この1枚で感じることができる!サンプリングされまくった「Funky Drummer」が収録されているのもあり、このアルバムはいまだに大人気だ。William "Bootsy" Collinsを筆頭とした、オリジナルJ.B.'sの演奏も存分に感じて欲しい。現在はジャケットもカラーになり、1曲追加されたものがリリースされて いる。
2006年の12月に天国に旅立ってしまったJames Brown。
「The Godfather Of Soul」の残してくれた偉大な曲の数々は、永遠に受け継がれていくのは間違いのないこと。
2010.3.31.
ー 参考文献ー
・ジェームズ・ブラウン自叙伝
「俺がJ.B.だ!」 ジェームス・ブラウン ブルース・タッカー著
・レコードコレクターズ増刊
「ジェイムズ・ブラウン〜永遠のファンキー・プレジデント〜」
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